ベイジアン研究所

技術(人工知能、数学等)と心理の話をしています。

知ってるってこと

ここ最近思ってることを書いて見よう。

 

「知っている」という言葉について研究をするにつれて自分の中で意味が変わってきた。

 

~について知ってる?と聞かれても学問の研究レベルまでは知らないけど聞いたことあるしうわべくらいなら本で読んだことあるけどこれは知ってるというのかな?と考え込んでしまう。

 

例えば私は位相空間論について、3次元ユークリッド空間内の開球がなす性質を公理化して一般の位相を定義するということを知っている。さらに定義およびその性質、簡単な定理の証明、研究で用いたこともありそれなりに知っているということができる。

 

一方でブラックホールといわれて、重力がかなり強くて光すら脱出できないような星でホーキング氏により研究されていて最近撮影が成功したということを知っている。

 

しかし、私はブラックホールの詳しい性質や数式を用いた性質の論証などを説明することはできないしましてや研究したこともない。

 

これは知っていると言っていいのだろうか?

 

こんなこと考えていると永遠に知っていることなどなくなりそうな気はするが・・・。おそらく位相空間に関しても優秀な数学者から見れば私の知識など全然だろうし。

 

ハイデガーを読めばわかるのだが、実は「存在」という言葉は定義ができない言葉である。(ハイデガーによればそれは時間という言葉で説明できるらしいのだが・・・。)

 

知っているとは何であろうか今一度考えてみようと思う。そしてみなさんが思う知っているとは何かというのも聞いてみたい。

 

それではこの辺で。